多能工化とは?多能工の意味、メリット・デメリットとスキルマップでの進め方【見本付き】

この記事の要点

  1. 多能工化とは、従業員が担当できる作業を計画的に増やし、誰かが休んだり忙しさが偏ったりしても仕事を回せる職場にする取り組みです。複数の作業を担当できる人を多能工、一つの作業を専門に受け持つ人を単能工と呼び、多能工化は多能化・マルチスキル化とも言い換えられます。
  2. 中小企業白書(2018年版)の調査では、取り組んだ企業が感じた効果として、従業員の能力向上、業務の平準化による負担の軽減、繁忙期・繁忙部署の処理能力の向上が多く挙がっています。
  3. デメリットは、教える時間と手間、慣れるまでの速さや品質の低下、従業員の負担感、評価と処遇の見直しです。白書の調査で最も多い課題は「時間的余裕がない」でした。
  4. 進め方は、目的と対象を決める、作業を洗い出す、評価の段階をそろえて今の力を記入する、教える作業と覚える人を決める、手順と基準をそろえて教える、確かめて更新する、の6ステップです。
  5. 部品工場の組立ラインを例に、スキルマップと育成計画の見本を載せ、外観検査の作業手順書を教材動画にした例を紹介します。
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多能工化とは、従業員一人ひとりが担当できる作業を増やし、誰かが休んだり、忙しさが一部に偏ったりしても仕事を回せる職場にする取り組みです。 複数の工程や作業を担当できる人を「多能工」と呼び、多能工化は「多能化」「マルチスキル化」とも言い換えられます。

この記事では、多能工と多能工化の意味、似た言葉との違い、メリットとデメリット、失敗する原因を、中小企業白書の調査と事例をもとに説明します。 後半では、スキルマップを使った進め方を、部品工場の見本(スキルマップと育成計画)で示し、教える作業の手順を動画の教材にした例も紹介します。

多能工化とは?多能工・単能工との違い

多能工とは

多能工とは、複数の工程や作業を担当できる技能を持った人のことです。 たとえば部品工場の組立ラインで、組立だけでなく、検査や梱包、設備の点検も一人でこなせる作業者が多能工に当たります。

これに対して、一つの工程や作業を専門に受け持つ人を「単能工」と呼びます。 単能工は、一つの作業の技能を深められる一方で、担当者が休むと代わりがいない、という弱みがあります。 多能工と単能工のどちらが優れているかではなく、作業ごとに「何人が担当できればよいか」を決めて、両方を組み合わせることが大切です。

多能工化(多能化・マルチスキル化)の意味

多能工化とは、従業員が担当できる作業を計画的に増やし、多能工を育てていく取り組みです。 読み方は「たのうこうか」です。 人を指す「多能工」に対して、「多能工化」は育て方や職場の仕組みづくりを指します。

多能化とは、多能工化とほぼ同じ意味で使われる言い方です。 マルチスキルとは「複数の技能」という意味で、多能工化は「マルチスキル化」とも言い換えられます。 中小企業庁の中小企業白書(2018年版)は、1人が複数の部署や役割を受け持つ「兼任化」と並べて、「多能工化・兼任化」として取り組みの効果と課題を調べています。

似た言葉との違い

多能工化と混同されやすい言葉を整理します。

多能工化と似た言葉の違い
言葉意味多能工化との関係
単能工一つの工程や作業を専門に受け持つ人多能工の反対の言葉
マルチタスク複数の作業を同時に並行して進めること多能工化は、同時にこなすことではなく、担当できる作業を増やすこと
ジョブローテーション部署や仕事を定期的に移り、経験を広げる仕組み多能工化の手段の一つ。今の職場で担当できる作業を増やす方法もある
兼任化1人が複数の部署や役割の仕事を兼ねること白書では多能工化と並べて扱われる

「マルチタスク化」を多能工化の言い換えとして使う人もいますが、マルチタスクは本来、同時に複数のことを進める働き方を指します。 多能工化を進めるときは、同時に複数の仕事を抱えることではなく、担当できる作業を増やす取り組みであることを社内で共有しておくと、誤解を防げます。

多能工化の例

多能工化は、製造業の工場に限らず、ほかの業種でも同じ考え方で進められます。 業種ごとに、担当を広げる作業の組み合わせの例を挙げます。

業種ごとの多能工化の例
業種担当を広げる作業の例
製造業組立の担当者が、外観検査、梱包、設備の始業点検も担当する
物流倉庫ピッキングの担当者が、検品と梱包、出荷の伝票処理も担当する
小売店レジの担当者が、品出しと発注、売場づくりも担当する
飲食・宿泊フロントの担当者が、客室の準備やレストランの給仕も担当する
事務受注の入力の担当者が、請求書の発行と問い合わせの対応も担当する

製造業では、前後の工程(組立の次の検査、検査の次の梱包など)や、同じ道具や判断を使う作業から広げると、覚えることが少なくて済みます。

多能工化が求められる背景

中小企業白書(2018年版)は、多能工化・兼任化を「深刻化する人手不足と中小企業の生産性革命」の部で取り上げています。 人手不足感が強い企業ほど、多能工化・兼任化の取り組みを積極化する方針の割合が高いと分析しています。

人を増やしにくい職場では、今いる人で、急な休みや繁忙期、ベテランの退職に備える必要があります。 一つの作業を一人しかできない状態は、その人が欠けた日に工程が止まる原因になります。 多能工化は、この「一人しかできない作業」を減らすための取り組みです。

多能工化のメリット

中小企業白書(2018年版)の第2-3-4図は、多能工化・兼任化に取り組んだ企業が感じた効果を示しています(三菱UFJリサーチ&コンサルティングの2017年12月の調査、回答2,863社、複数回答)。

多能工化・兼任化で得られた効果
効果回答の割合
従業員の能力向上52.7%
全体の業務平準化による、従業員の負担の軽減35.6%
繁忙期・繁忙部署における業務処理能力向上35.1%
従業員間のコミュニケーションが増え、職場の活性化につながった19.9%
担当者不在時の対応力が向上し、休暇取得が容易になった17.1%
特に効果を感じていない13.3%

これは取り組んだ企業が感じた効果の回答で、どの職場でも同じ効果が出ることを示すものではありません。 白書は、業務の見直しを行った企業ほど、効果を感じている割合が高いとも分析しています。 現場では、次のようなメリットにつながります。

休みや欠員が出ても作業が止まりにくい

ある作業を担当できる人が複数いれば、担当者が休んだときや退職した後も、ほかの人が代わりに入れます。 「あの人がいないと出荷できない」という状態が減り、休みも取りやすくなります。

忙しい工程や部署へ応援に入れる

工程や部署によって忙しさに差があるときに、手の空いた人が忙しい所へ応援に入れます。 仕事が一部の人に集中しにくくなり、残業の偏りを減らすことにつながります。

作業の中身が見え、特定の人しかできない作業が減る

多能工化を進めるには、作業を洗い出して、手順や判断の基準を誰にでも分かる形にする必要があります。 その過程で、これまで一人の経験に頼っていた作業の中身が見えるようになり、特定の人しかできない作業(属人化した作業)を減らせます。

従業員のできることが増える

白書の調査で最も多かった回答は「従業員の能力向上」です。 担当できる作業が増えると、従業員は職場での役割を広げられ、身につけたことを評価につなげやすくなります。

ほかの工程を知ることで、改善の意見が出やすくなる

白書の事例で、仏壇仏具の製造・販売を行う株式会社お佛壇のやまきは、業務全般をマニュアルにまとめ、全従業員がレジや販売、経理、設計などをこなせるよう教育しました。 その結果、従業員がお互いの仕事について「そのやり方は非効率では」と意見を出すようになり、業務の改善が進んだと紹介されています。 前後の工程を知ると、自分の作業が次の工程にどう影響するかが分かり、改善の意見を出しやすくなります。

多能工化のデメリット

同じ白書の第2-3-7図は、多能工化・兼任化を進めるうえでの課題を示しています(回答2,795社、複数回答)。

多能工化・兼任化を進める上での課題
課題回答の割合
多能工化を進めるための時間的余裕がない42.1%
多能工化を主導できる人材が社内にいない28.9%
業務負担増加を懸念する従業員からの反発19.9%
多能工化に応じた処遇改善が困難15.7%
多能工化を進めるノウハウがない15.2%
特に課題はない17.9%

上位の課題から、多能工化には次のようなデメリットがあることが分かります。

教える時間と、教える人の手間がかかる

新しい作業を覚えてもらうには、教える人がそばについて説明し、確かめる時間が必要です。 教える人は多くの場合、その作業に熟練したベテランで、普段の作業を抱えたまま教えることになります。 白書の調査でも、「時間的余裕がない」が最も多い課題でした。

慣れるまで、作業の速さや品質が落ちることがある

覚えたての作業は、熟練した人より時間がかかり、ミスも起きやすくなります。 白書の事例で、環境調査を行う株式会社環境技研は、スキルマップをきっかけに多能工化を進めた当初の4か月ほど、新しい体制に慣れず残業時間が一時的に増えたと紹介されています。 精密部品の加工・組立を行う坂西精機株式会社の社長も、慣れない業務を担当させることによる一時的な生産性の低下に触れたうえで、将来に備えることを重視しています。

従業員の負担感や不安が出やすい

担当する作業が増えることを、仕事が増えるだけだと受け止める人もいます。 白書の事例で、温泉旅館の株式会社グランディア芳泉では、取り組みの途中で「新しい仕事をするのは不安」といった声が出て、専務が都度ていねいに説明したと紹介されています。

評価と処遇を見直す必要がある

作業を覚えた人や教えた人が評価されない仕組みのままだと、続けて取り組む動機が生まれません。 白書の調査でも、「多能工化に応じた処遇改善が困難」が課題に挙がっています。 覚えた作業を評価や手当にどう反映するかを、始める前に決めておく必要があります。

一つの作業を深める時間が減ることがある

担当する作業を広げると、一つの作業を突き詰める時間は減ります。 熟練が必要な作業まで全員に広げようとすると、品質を保つのが難しくなります。 全員をすべての作業の多能工にするのではなく、作業ごとに担当できる人数の目標を決めて進めます。

多能工化が失敗する原因と防ぎ方

多能工化がうまくいかない職場には、共通する原因があります。 原因と、そのとき起きること、防ぎ方をまとめます。

失敗する原因と防ぎ方
失敗する原因起きること防ぎ方
目的と対象を決めずに始める全員に全部を教えようとして、どれも身につかない困っている作業から対象を絞り、人数の目標を決める
教える時間を計画に入れていない忙しい時期に教育が止まり、続かない教える人と覚える人の時間を、生産や勤務の計画に入れる
手順と判断の基準が人によって違う教える人ごとに教え方が変わり、覚える人が迷う手順書や教材で、手順と急所、判定の基準をそろえてから教える
覚えても評価が変わらない従業員の負担感が強まり、反発が出る評価や手当への反映を、始める前に決めて伝える
一度に多くを任せる負担だけが増え、品質も下がる1人が同時に覚える作業は1〜2つにする
スキルマップを作って終わる実態とずれて、誰も見なくなる更新する時期と担当を決める

白書の調査では、「多能工化を主導できる人材が社内にいない」という課題も多く挙がっています。 進め方を決め、計画の遅れに気づいて手を打つ担当者を、最初に決めておきます。

スキルマップを使った多能工化の進め方

スキルマップとは

スキルマップとは、従業員が、どの作業を、どの程度できるかを一覧にした表です。 行に作業、列に人を並べ(逆でもかまいません)、それぞれの欄に習熟度を記号や数字で書き込みます。 誰が何をできるか、どの作業を担当できる人が足りないかが一目で分かるので、多能工化の計画づくりに使います。

多能工化は、スキルマップを使って次の6つのステップで進めます。

ステップ1:目的と対象の作業を決める

最初に、多能工化で何を解決したいかを決めます。 「外観検査ができる人が一人しかいない状態をなくす」「繁忙期に梱包へ応援に入れる人を増やす」のように、困っている作業と、目指す状態を具体的に書きます。 目的が決まると、どの職場の、どの作業を対象にするかも決まります。

ステップ2:作業を洗い出し、スキルマップの項目にする

対象の職場で行っている作業を洗い出し、スキルマップの項目にします。 項目は「組立」のような大きな単位ではなく、「ねじ締め」「外観検査」のように、1人が覚えて担当できる単位に分けます。 細かく分けすぎると表が大きくなり、更新が続かなくなるので、教える単位を目安にします。

項目と評価の基準を考えるときは、厚生労働省の職業能力評価基準も参考になります。 仕事に必要な知識と技術・技能、成果につながる職務行動の例を、業種別、職種・職務別に整理したもので、56業種分が公開されています。

ステップ3:評価の段階をそろえ、今の力を記入する

習熟度を何段階で評価するかと、それぞれの段階の基準を決めてから、一人ひとりの今の力を記入します。 基準があいまいだと、同じ力でも評価する人によって記号が変わります。 本人の自己評価と上長の評価を突き合わせ、面談ですり合わせると、評価のずれを減らせます。

段階の数や、評価を人事考課に使うかどうかは、会社によって違います。 白書の事例では、坂西精機は「作業に携わったことがない」から「指導することができる」までの5段階で評価し、人事考課とは切り離して、上長と従業員の対話の道具として使っています。 環境技研は、部門長が3段階で評価し、スキルマップの習熟度を人事考課にも反映しています。

ステップ4:教える作業と覚える人、順番を決める

スキルマップを見て、優先して教える作業と、覚えてもらう人、順番を決めます。 担当できる人が少ない作業から先に教え、覚える人は、今の作業に近い作業や本人の希望を考えて選びます。 誰が、どの作業を、いつまでに、どの段階まで覚えるか、誰が教えるかを、育成計画にまとめます。 教える人の時間は、生産や勤務の計画に組み込んでおきます。

ステップ5:手順と判断の基準をそろえてから教える

教える前に、その作業の手順と急所、合否の判定の基準を、手順書などにそろえておきます。 手順が人によって違うまま教えると、教える人ごとに内容が変わり、覚える人が迷います。 作業手順書の書き方は、手順書の作り方で詳しく説明しています。

教えるときは、手順書や教材の動画で全体を見てもらってから、現場で実際にやってみせ、やってもらい、確かめる流れで進めます。 動画の教材を使った教え方は、後の「教える作業の手順を動画の教材にする」で説明します。

ステップ6:できたかを確かめ、評価に反映し、スキルマップを更新する

覚えた作業を一人で、決められた時間内に決められた品質でできるかを確かめ、できていればスキルマップの段階を上げます。 評価や手当への反映は、ステップ3で決めたとおりに行います。 スキルマップは、月に1回や四半期に1回など、更新する時期と担当を決めておかないと、すぐに実態とずれてしまいます。 更新したスキルマップをもとに、次に教える作業と覚える人を決め、ステップ4に戻ります。

スキルマップの見本(部品工場の組立ラインの例)

6人で組み立てる部品工場のラインを例に、スキルマップの見本を示します。 人の名前と評価は、説明のための架空のものです。

見本:組立ラインのスキルマップ
作業AさんBさんCさんDさんEさんFさん○以上の人数
部品の準備◎○○○○△5人
組立◎◎○○△×4人
ねじ締め◎○○△△×3人
外観検査◎△×△××1人
梱包○○◎○○○6人
設備の始業点検◎○△×××2人

記号の意味(評価の段階)は、次のように決めています。

見本:評価の4段階
記号段階判断の目安
◎人に教えられる手順と急所、その理由を説明しながら教えられる
○一人でできる手順書を見なくても、決められた時間内に決められた品質でできる
△確認を受けながらできる手順書を見ながら、ほかの人の確認があればできる
×まだできない経験がない、または一人では進められない

スキルマップの読み方

スキルマップができたら、次の順に読みます。

  • ○以上が1人の作業を探す:見本では外観検査が一人でできるのはAさんだけで、Aさんが休むと出荷前の検査が止まります。最も優先して、担当できる人を増やす作業です。
  • △の人がいる作業から教える:外観検査は、BさんとDさんが△です。経験がない人より早く○になれるので、この2人から育てます。
  • 担当できる人数の目標と比べる:「どの作業も○以上を3人」と決めた場合、設備の始業点検(2人)も足りません。△のCさんを育てます。
  • 新しい人は、簡単な作業から:×が多いFさんは、まず部品の準備を○にし、次に組立へ広げます。

すべての欄を◎や○にする必要はありません。 作業の難しさや頻度に合わせて、作業ごとに担当できる人数の目標を決め、足りない作業から埋めていきます。

育成計画の見本

スキルマップの読み方をもとに、育成計画を立てます。 見本の期限や教え方も、説明のための例です。

見本:育成計画
育てる人作業今→目標期限教える人教え方
Bさん外観検査△→○2か月Aさん教材の動画→横で検査→一人で検査してAさんが再確認
Dさん外観検査△→○3か月Aさん、BさんBさんと同じ。Bさんが○になったら、Bさんも教える
Cさん設備の始業点検△→○1か月Bさん点検表と教材の動画→一緒に点検→一人で点検
Fさん部品の準備△→○1か月Cさん手順書→一緒に準備→一人で準備

見本では、教える人をAさんに集中させず、覚えた人が次に教える側に回るようにしています。 AさんとBさんが教えるための時間は、週ごとの生産計画に入れておきます。

教える作業の手順を動画の教材にする

多能工化の課題で最も多いのは、教える時間が取れないことでした。 教える人が毎回、同じ手順を一から口で説明していると、その時間が積み重なります。 手順と急所の説明を動画の教材にしておけば、覚える人は現場に入る前に何度でも見返せます。 教える人は、現場でやってみせることと、できたかを確かめることに時間を使えます。

動画の教材に向く作業と、入れる内容

動画の教材は、1本に1つの作業をまとめると、覚える人が必要な所を探しやすくなります。 入れる内容は、次のとおりです。

  • 作業の目的と、使う道具・準備するもの
  • 主な手順を、順番どおりに
  • 手順ごとの急所と、その理由
  • 合否を判定する基準(見本と比べる点など)
  • 判断に迷ったときや、いつもと違うときの対応

作業手順書がすでにあれば、その手順と急所をそのまま動画にできます。 手順やマニュアルを動画にするときの種類と作り方は、動画マニュアルの作り方にまとめています。

作業手順書から教材動画を作った例

見本の育成計画で、BさんとDさんに最初に教える「外観検査」の作業手順書をもとに、NoLangで作った教材動画です。 作業手順書は、組立など別の工程から検査の応援に入る作業者向けに、7つの手順ごとに主な手順・急所・理由を書いたPowerPointの資料(架空の見本)です。

約4分半の動画で、外観検査が出荷前の最後の確認であることを伝えてから、7つの手順の全体像と、手順書の見方(主な手順・急所・理由)を示します。 続いて手順ごとに、主な手順を写真や図で見せ、急所とその理由をナレーションと字幕で伝えます。 判定の手順では「迷ったらどうするか」を問いかけてから答えを示し、最後に7つの急所をまとめて、特に大事な2つ(上面・側面・底面の順番を変えない、迷うものは自分だけで決めない)で締めくくります。

樹脂ケースの外観検査(応援作業者向けの手順教材)

この作業手順書をもとに、別の工程から応援に入る作業者に教える教材動画にして。手順ごとの急所と理由を伝え、最後に急所をまとめて。

このテンプレートで作る

「このテンプレートで作る」を押すと、NoLangのホームでこの動画がお手本として開き、同じ形の教材動画を作り始められます。

動画とOJTを組み合わせた教え方

動画の教材は、現場で実際に教えるOJTの代わりではなく、OJTの前と後に使うものです。 見本の育成計画のように、次の流れで組み合わせます。

  1. 覚える人が、教材の動画で作業の全体と急所を見る。
  2. 教える人が、現場で実際にやってみせ、急所を説明する。
  3. 覚える人がやってみて、教える人が急所を押さえられているかを確かめる。
  4. 一人でできるようになったら、スキルマップの段階を上げる。

分からなかった所は、覚える人が動画で見返してから、次の練習に入れます。 OJTの進め方と教え方のコツは、新人教育の進め方で説明しています。

手元の作業手順書から教材動画を作る

作業手順書のPDFやPowerPointのファイルがある場合は、NoLangのホームで「資料から作成」を選びます。 「資料をアップロード」「テンプレートを選択」「指示を入力して動画生成」の3つのステップに沿って、手順書のファイルから、ナレーション付きの動画を作れます。 手順が変わったときも、資料や指示を直して作り直せます。

スキルマップで決めた作業の教材を、作業ごとに1本ずつそろえていくと、次に同じ作業を覚える人にもそのまま使えます。 複数の工場や拠点で、同じ作業手順の教材をそろえたいときなど、会社での使い方はお問い合わせから相談できます。 研修や社内教育の動画づくりについては、法人向けの研修動画のページでも紹介しています。 詳しい資料は、下のボタンから請求できます。

資料をダウンロード

よくある質問

多能工に向いている人の特徴はありますか?
向き不向きで選ぶより、本人の希望と、今の作業との近さで選ぶと進めやすくなります。前後の工程や、同じ道具・判断を使う作業から広げると、覚えることが少なくて済みます。中小企業白書(2018年版)の事例では、坂西精機がスキルマップ上で一定の熟練度に達した従業員を、本人の意向を踏まえたうえで別の部署へ異動させています。
多能工化で給料は上がりますか?
会社の評価と処遇の仕組みによります。中小企業白書(2018年版)の事例では、環境技研がスキルマップの習熟度を人事考課に反映し、残業の減少で浮いた残業手当を給与や賞与に充てています。一方、坂西精機はスキルマップを人事考課には使わず、上長と従業員の対話の道具にしています。覚えた作業を評価や手当にどう反映するかは、始める前に決めて従業員に伝えておくことが大切です。
多能工化にはどのくらいの期間がかかりますか?
覚える作業の難しさと、教える時間をどれだけ取れるかで変わるため、作業ごとに期限を決めて育成計画に書きます。中小企業白書(2018年版)の事例では、お佛壇のやまきが、業務全般をまとめたマニュアルの内容を、入社して3か月でマスターすることにしています。環境技研は、多能工化を始めてから4か月ほどは新しい体制に慣れず残業時間が一時的に増え、その後、スキルマップをもとに人を割り当てる仕組みが機能し始めたと紹介されています。
スキルマップはExcelで作れますか?
作れます。行に作業、列に人を並べ、それぞれの欄に◎○△×などの記号を入れます。作業ごとに「○以上の人数」を数える列を足すと、担当できる人が少ない作業がすぐに分かります。評価した日と評価した人も書いておくと、更新の時期を管理しやすくなります。
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