手順書は、1つの業務や作業を、誰が担当しても同じ順番・同じやり方で進め、同じ結果を出せるようにまとめた文書です。 作るときは、まず「事務の業務の手順書か、現場の作業の手順書か」と「誰が、どこで読むか」を決め、手順を1つずつの動作に分けて書きます。
この記事では、業務手順書・作業手順書・作業標準書の違いを整理したうえで、手順書に書く項目とフォーマット、作り方の6ステップ、わかりやすい書き方のコツを説明します。 事務の業務手順書(事務用品の発注)と、現場の作業手順書(出荷商品の梱包)の見本を全文で載せ、写真を使った手順書の作り方と、手順を動画で伝える方法も紹介します。
手順書とは?業務手順書・作業手順書・作業標準書の違い
手順書とは
手順書とは、1つの業務や作業について、始めから終わりまでの手順を順番に書いた文書です。 読む人が、作業をしながらその場で手順書を見て進められるように書きます。
手順書を作る目的は、やり方が人によってばらつかないようにすることです。 全員が同じ手順で進めれば、品質と安全を保ちやすくなります。 新しく担当する人に教えるときも、手順書を使えば、教える人が替わっても同じ内容を伝えられます。
業務手順書・作業手順書・作業標準書の違い
手順書は、扱う仕事によって大きく2つに分けられます。 事務や管理の業務の手順をまとめた業務手順書と、製造・物流・建設などの現場の作業の手順をまとめた作業手順書です。 現場では、作業手順書とあわせて作業標準書が使われることもあります。
| 観点 | 業務手順書 | 作業手順書 | 作業標準書 |
|---|---|---|---|
| 主な対象 | 事務・管理の業務(発注、経費精算、受注の処理など) | 製造・物流・建設などの現場の作業 | 製造などの工程の作業 |
| 書く中心 | 業務の流れ、手順ごとの担当、使う書類やシステム、判断に迷うときの対応 | 作業の順番と、手順ごとの急所(うまく、安全に進めるための要点)とその理由 | 作業の条件と基準(何を、どの基準で行うか) |
| 例 | 事務用品を発注する手順 | 出荷する商品を段ボール箱に梱包する手順 | 部品を締め付ける強さ、検査の合格の基準 |
業務手順書や作業手順書は、英語のSOP(Standard Operating Procedure)を訳して「標準作業手順書」と呼ばれることもあります。
作業手順は、1つの作業を進める順番とやり方のことです。 作業標準は、作業の条件、やり方、品質の基準を、安全・品質・効率を保てるように決めたものです。 中小企業基盤整備機構のJ-Net21も、作業標準の目的を「安全・品質・効率を保証すること」と説明しています。
作業標準書と作業手順書の関係は、職場によって2通りあります。 1つは、作業の条件や品質の基準(何を、どの基準で行うか)を決める文書を作業標準書、その基準を満たすための順番とやり方(どのように行うか)を書く文書を作業手順書として、呼び分ける使い方です。 上の表は、この使い方で整理しています。 もう1つは、2つを同じ意味で使う使い方です。 J-Net21は、作業標準書を「誰がやっても同じ結果が出るように、人の動作・機械操作の手順を、現状において最善のものとして定めたもの」と説明し、作業の手順、急所、理由を書くよう勧めています(作業標準書の必要性とその内容について教えてください。)。 この説明での作業標準書は、この記事の作業手順書に当たります。 作り始める前に、社内でどの名前の文書に何を書くかを決めておくと、2つの文書で内容が重複するのを防げます。
マニュアルとの違い
マニュアルは、1つの業務の目的や全体の流れ、ルール、判断の基準までをまとめた文書です。 手順書は、その中の特定の業務や作業の手順を、順番に沿って細かく書いたものです。 マニュアルの作り方と、マニュアルと手順書の使い分けは、マニュアル作成の手順とコツで詳しく説明しています。
手順書に書く項目とフォーマット
手順書に書く項目
業務手順書と作業手順書に共通して書く項目は、次のとおりです。
| 項目 | 書くこと |
|---|---|
| 文書の管理情報 | 文書名、文書番号、版、作成日・改訂日、作成者、承認者 |
| 業務名・作業名 | 何の手順書かが一目で分かる名前(「事務用品を発注する」「出荷商品の梱包」など) |
| 目的 | この手順で何を達成するか |
| 範囲 | どこから始まり、どこで終わるか。対象にしない場合 |
| 対象者・担当 | 誰が読むか。手順ごとに誰が行うか |
| 準備するもの | 道具、資材、書類、システム |
| 手順 | 1つの番号に1つの手順(ひとまとまりの動作)。作業手順書では、手順ごとの急所とその理由 |
| いつもと違うとき | 判断に迷う場面や異常が起きたときの対応と、連絡する相手 |
| 完了の基準 | 何ができたら終わりか |
| 改訂履歴 | 改訂した日、版、変更した内容 |
作業手順書では、これに加えて、使う設備・工具と部品・材料、着ける保護具、作業で起こりうる事故とその防ぎ方を書きます。 厚生労働省の「製造事業者向け 安全衛生管理のポイント」も、手順書に書く事項として、作業名、作業手順、使用する設備・工具、使用する部品・材料、使用する保護具、作業に関連して発生する可能性のある事故、事故の予防方法・対策を挙げています。
業務手順書のフォーマット(テンプレート)
業務手順書の書式の例です。 コピーしてテンプレートにし、自社の業務に合わせて使えます。
業務手順書
文書番号: 版: 作成日: 改訂日:
作成: 承認:
業務名:
目的:
範囲:(どこから、どこまで。対象にしない場合)
担当:
準備するもの:(書類、システム、資料の置き場所)
頻度・期限:
手順
No. | 担当 | 手順(1つの番号に1つの手順) | 使う書類・システム、残す記録
判断に迷うとき
・(こんなとき)→(どうする。誰に連絡する)
完了の基準:
関連する文書:
改訂履歴:(日付、版、変更した内容)
作業手順書のフォーマット(テンプレート)
作業手順書の書式の例です。 こちらもコピーしてテンプレートとして使えます。 手順の欄を「主なステップ」「急所」「急所の理由」に分けます。
作業手順書
文書番号: 版: 作成日: 改訂日:
作成: 承認:
作業名:
目的:
対象者:
作業場所:
使う設備・道具、部品・資材:
保護具:
所要時間の目安:
起こりやすいミス・事故と対策:
手順
No. | 主なステップ | 急所 | 急所の理由 | 写真・図
いつもと違うとき
・(こんなとき)→(どうする。誰に連絡する)
完了の基準:
改訂履歴:(日付、版、変更した内容)
2つの書式の違いは、業務手順書には「担当」の欄があり、作業手順書には「急所」と「急所の理由」の欄があることです。 業務手順書の業務は、複数の人や部署をまたいで進むことが多いので、手順ごとに誰が行うかを書きます。 作業手順書の作業は、1人が手を動かして進めることが多いので、手順ごとに、うまく安全に進めるための要点を書きます。
手順書の作り方(6ステップ)
手順書は、次の6つのステップで作ります。 どの業務・作業から作るか迷うときは、回数が多い作業、間違えたときの影響が大きい作業、特定の人しかできない作業から始めます。
対象と目的、読み手を決める
手順書にする業務や作業を1つ選び、何のための手順書か(目的)と、誰がどこで読むか(読み手と場面)を決めます。 あわせて、手順書が扱う範囲として、どこから始まり、どこで終わるかを決めます。 初めてその作業をする人が読むなら、慣れた人には当たり前の準備や確認まで書く必要があります。
今のやり方を集める
その作業をいちばんよく知っている人の作業を見ながら、手順を順番に書き出します。 見ながら「なぜそうするのか」「うまくいかないのはどんなときか」を聞きます。 慣れた人は、要点を意識せずにこなしていることが多く、見るだけでは気づけないので、聞いて書き出します。 作業が速くて書き取れないときは、作業する人に了承を得て動画に撮っておくと、後から見返しながら手順を書き出せます。
作業を分解する
書き出した作業を、ひとまとまりの動作(主なステップ)に分けて、順番に並べます。 次に、ステップごとに急所を書き出し、それぞれの急所の理由を書きます。 急所は、成否(そのステップを確実に成功させる)、安全(けがや事故を防ぐ)、やりやすさ(作業を楽に、速く進める)の3つの観点で探します。
書式に沿って書く
書く項目をそろえた書式に、1つの番号に1つの手順で書きます。 手元の動きや部品の向き、置く位置のように、文章だけでは伝わりにくいところは写真や図で補います。
初めての人に試してもらって直す
その作業をしたことがない人に、手順書だけを見て作業してもらいます。 手が止まった箇所、質問が出た箇所、書いたとおりの結果にならなかった箇所を直します。 作った人が読み返すだけでは、書き忘れた前提に気づけません。
承認して配り、見直す時期を決める
責任者の承認を受け、版と作成日を入れてから配ります。 作業する場所ですぐに見られるように、置き場所や掲示する場所を決めます。 いつ、誰が見直すかも決めておきます。
手順書は、作った後も見直して、現場のやり方と合った状態に保ちます。 厚生労働省の「製造事業者向け 安全衛生管理のポイント」では、手順や作業内容の変更、設備や道具、レイアウトの変更があったときと、手順書の内容に改善の余地があるときに手順書を改訂し、改訂したら追加の教育を行うよう勧めています。 改訂したら版を上げて改訂履歴に残し、古い版の手順書は回収して、現場に新旧の手順書が混ざらないようにします。
完成した作業手順書は、教育にも使えます。 労働安全衛生規則では、労働者を雇い入れたときや作業内容を変更したときに行う安全衛生の教育の事項に、「作業手順に関すること」が含まれています(第35条)。
わかりやすい手順書の書き方のコツ
1つの番号に1つの手順を書く
1つの番号には、ひとまとまりの動作を1つだけ書きます。 1つの番号に複数の手順を入れると、どこまで終わったかが分かりにくくなり、途中の手順を飛ばしやすくなります。 作業手順書では、主なステップを1つの番号にして、そのステップの細かい動き(テープを貼る位置など)は急所の欄に書きます。
| 例 | 書き方 |
|---|---|
| 分かりにくい | 1. 箱を組み立て、緩衝材を敷いて商品を入れる |
| 分かりやすい | 1. 箱を組み立てる 2. 箱の底に緩衝材を敷く 3. 商品を入れる |
何をするかが分かる動詞で書く
「確認」「注意」のような言葉で終えず、何をすればよいかが分かる動詞で書きます。 たとえば「数量確認」ではなく「品番と数量を1行ずつ指でさし、声に出して確かめる」と書くと、誰が読んでも同じ方法で確かめられます。
量・時間・回数は数字で書く
「適量」「しっかり」「しばらく」は、人によって受け取り方が変わります。
| 例 | 書き方 |
|---|---|
| 分かりにくい | 緩衝材を適量敷く。テープはしっかり貼る |
| 分かりやすい | 緩衝材を約3cmの厚さに敷く。テープの両端を側面に5cmずつかける |
急所と、その理由を書く
手順だけを並べると、慣れた人が押さえている要点が抜けてしまいます。 急所に理由を添えると、読み手が納得して守りやすくなり、手順書に書いていない場面でも、何を優先すればよいかを判断しやすくなります。 J-Net21も、作業の手順を定めた作業標準書には、最低でも作業の手順、急所、理由の3つを網羅することが重要だと説明しています。
いつもと違うときの対応を書く
「〇〇のときは、〇〇する」の形で、判断に迷う場面や異常が起きたときの対応と、連絡する相手を書きます。 手順の欄にはふだんの流れだけを書き、いつもと違うときの対応は別の欄にまとめると、ふだんの手順が読みやすくなります。
完了の基準を書く
どうなっていれば終わりかを、見て確かめられる状態で書きます。 たとえば梱包なら「箱を軽く揺すっても、中で商品の動く音がしない」のように書くと、読み手が自分で確かめてから次の作業へ進めます。
安全の注意は、その手順のそばに書く
けがや事故につながる注意は、手順書の最後にまとめず、その手順の急所や注意の欄に書きます。 作業しながら読む位置に注意があれば、その手順を行うときに読み飛ばしにくくなります。
用語と呼び方をそろえる
同じものを「送り状」「伝票」「ラベル」のように呼び分けず、1つの呼び方にそろえます。 職場でふだん使っている呼び方に合わせ、新しく入った人が知らない用語は、初めて出てくる所で説明します。
業務手順書の見本:事務用品の発注
上の業務手順書のフォーマットで書いた見本です。 総務課が、コピー用紙や文具などの事務用品を発注するときの手順です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 文書番号・版 | 総務-業-004・第2版(改訂日:2026年10月) |
| 作成・承認 | 総務課・総務課長 |
| 業務名 | 事務用品を発注する |
| 目的 | 事務用品を切らさずに、決められた手続きで購入する |
| 範囲 | コピー用紙・文具・プリンターのトナーなど、1回の発注が5万円未満の事務用品。5万円以上の購入と、机・いすなどの備品は対象にしない |
| 担当 | 総務課の発注担当(承認は総務課長) |
| 準備するもの | 在庫表(共有フォルダの「総務/在庫」)、発注書(様式3)、各部署からの購入依頼 |
| 頻度・期限 | 毎週月曜。正午までに発注する |
| 手順1(発注担当) | 在庫表で品目ごとの残数を確かめ、発注点(この数以下になったら発注する、と決めた数)以下の品目に印をつける |
| 手順2(発注担当) | 各部署から届いた購入依頼と、手順1で印をつけた品目を、1つの一覧にまとめる |
| 手順3(発注担当) | 発注書(様式3)に、品名・品番・数量・単価・合計金額を書く |
| 手順4(総務課長) | 発注書の品名・数量・合計金額を購入依頼と見比べ、合っていれば承認欄に押印する |
| 手順5(発注担当) | 決められた発注先に注文する |
| 手順6(発注担当) | 注文番号を発注書に書く |
| 手順7(発注担当) | 品物が届いたら、納品書と発注書を見比べて、品名と数量が合っているかを確かめる |
| 手順8(発注担当) | 在庫表の残数を更新する |
| 手順9(発注担当) | 発注書と納品書を「総務/発注記録」に保存する |
| 判断に迷うとき:合計が5万円以上になる | 発注を2回に分けず、「物品購入手順書」の手続きで購入する |
| 判断に迷うとき:注文した品目が欠品している | 発注先に納期を聞き、1週間を超えるときは依頼した部署に知らせて、代わりの品を相談する |
| 判断に迷うとき:届いた数量が発注書と違う | 在庫表を更新する前に発注先へ連絡し、対応の内容を発注書に書く |
| 完了の基準 | 在庫表の残数が更新され、発注書と納品書が発注記録に保存されている |
| 関連する文書 | 物品購入手順書、発注書(様式3) |
| 改訂履歴 | 2026年4月 第1版 作成/2026年10月 第2版 発注の期限を月曜の正午に変更 |
手順ごとに担当を書いているので、承認のように担当が替わる手順が一目で分かります。 「5万円未満」「月曜の正午」のように範囲と期限を数字で決めておくと、担当者が判断に迷う場面が減ります。
作業手順書の見本:出荷商品の梱包
上の作業手順書のフォーマットで書いた見本です。 物流倉庫や工場の出荷場で、1件の注文の商品を段ボール箱1箱に詰める作業の手順です。 この見本では、写真・図の欄を省いています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 文書番号・版 | 出荷-作-012・第1版(作成日:2026年10月) |
| 作成・承認 | 出荷課・出荷課長 |
| 作業名 | 出荷商品の梱包(1件の注文を段ボール箱1箱に詰める) |
| 目的 | 注文どおりの商品を、輸送中に傷まない状態で、正しい送り先へ出荷する |
| 対象者 | 出荷課の作業者(初めて梱包作業に入る人を含む) |
| 作業場所 | 出荷場の梱包台 |
| 使う設備・道具、部品・資材 | 出荷指示書、段ボール箱(S・M・L)、緩衝材(紙)、梱包用テープとテープカッター、納品書、送り状 |
| 保護具 | 作業用手袋 |
| 所要時間の目安 | 1箱あたり約3分 |
| 起こりやすいミス・事故と対策 | 商品の入れ間違い・数の不足は手順1、納品書の入れ間違いは手順6で、出荷指示書と照らし合わせて防ぐ。輸送中の破損は、手順2〜5の急所を守って防ぐ。テープカッターでのけがは、手順7の急所を守って防ぐ。送り状の貼り間違いは、手順8で宛名を見比べて防ぐ |
| No. | 主なステップ | 急所 | 急所の理由 |
|---|---|---|---|
| 1 | 出荷指示書と商品を照らし合わせる | 品番と数量を1行ずつ指でさし、声に出して確かめる | 入れ間違いと数の不足を防ぐため |
| 2 | 箱を選んで組み立てる | 商品を並べて、四方に指2本分のすき間が残る大きさの箱を選ぶ。底は中央の合わせ目にテープを貼り、両端を側面に5cmずつかける | すき間が大きいと、中で商品が動いて傷むため。底が抜けるのを防ぐため |
| 3 | 箱の底に緩衝材を敷く | 丸めた緩衝材を、底が見えなくなるまで約3cmの厚さに敷く | 底から伝わる衝撃をやわらげるため |
| 4 | 商品を入れる | 重い商品を下に、割れやすい商品を上に入れ、商品どうしの間に緩衝材をはさむ | 重みでつぶれたり、ぶつかって傷ついたりするのを防ぐため |
| 5 | すき間に緩衝材を詰める | 箱を軽く揺すり、中の商品が動かなくなるまで詰める | 輸送中に商品が動くと傷むため |
| 6 | 納品書を入れる | 納品書の宛名と注文番号が出荷指示書と同じかを確かめてから、商品の上に置く | 別の注文の納品書を入れないため。箱を開けた人がすぐ見つけられるようにするため |
| 7 | ふたを閉じてテープを貼る | ふたの合わせ目にテープを貼り、両端を側面に5cmずつかける。テープカッターの刃に指をかけずに切る | 輸送中にふたが開かないようにするため。刃で手を切らないため |
| 8 | 送り状を貼る | 宛名を出荷指示書と見比べてから、ふたの上面の中央に、しわが寄らないように貼る | 送り先の間違いを防ぎ、配送業者が読み取りやすくするため |
| 9 | 出荷指示書に完了を記入する | 箱数と自分の名前を記入し、箱を出荷待ちの棚に置く | 出荷漏れと二重の出荷を防ぐため |
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| いつもと違うとき:商品が足りない、傷や汚れがある | 梱包を止めて、リーダーに報告する |
| いつもと違うとき:合う大きさの箱がない | 大きすぎる箱で詰めずに、リーダーに相談する |
| 完了の基準 | 箱を軽く揺すっても、中で商品の動く音がしない。テープが浮かずに貼れていて、送り状の宛名が出荷指示書と同じ。出荷指示書に箱数と名前が記入されている |
| 改訂履歴 | 2026年10月 第1版 作成 |
急所の欄には、成否に関わる要点(手順1・6・8の照らし合わせ、手順2〜5の詰め方)と、安全に関わる要点(手順7のテープカッターの扱い)を書いています。 やりやすさに関わる急所は、たとえば「緩衝材は、梱包を始める前に数個丸めて手元に置いておく」のように、手を止めずに作業を進めるための工夫です。 急所の理由まで書いておくと、たとえば「すき間が大きいと中で商品が動いて傷む」と分かっている人は、手順書にない形の商品を詰めるときも、すき間を緩衝材で埋めるべきだと自分で判断できます。
工場の組立や加工の作業でも、同じ書式で書けます。 たとえば部品を複数のねじで固定する作業なら、主なステップ「ねじを締める」の急所に「対角の順に、少しずつ締める」、急所の理由に「部品が片寄って固定されるのを防ぐため」と書きます。
写真付きの作業手順書を作るコツ
手元の動き、部品の向き、物を置く位置のように、文章だけでは伝えにくい内容は、写真で補います。 写真を撮るときと載せるときに押さえることは、次のとおりです。
- 先に手順を文章で書き、必要な写真を決める:写真から撮り始めると枚数が増え、手順全体がかえって分かりにくくなります。手順を書いてから、文章だけでは伝わらないステップを選び、どんな写真が要るかを決めてから撮ります。
- 作業する人の目線で撮る:読み手が作業するときに見るのと同じ向きで撮ります。向かい側から撮ると左右が逆に見え、読み手が迷います。
- 1枚に1つの動作を写し、手元に寄る:1枚の写真で伝えることを1つに絞り、手元や部品が大きく写るように近づいて撮ります。
- 角度と大きさをそろえる:一連の手順の写真は、同じ位置から同じ大きさで撮ります。途中で角度が変わると、何が変わったのかが分かりにくくなります。
- 写り込みを確かめる:作業に関係のない道具や書類、人の顔や名札、画面に表示された情報が写っていないかを確かめます。
- 丸や矢印で見る所を示す:見てほしい所を丸で囲み、動かす向きを矢印で示します。説明の文は写真に重ねず、写真の下や横に書きます。
- 手順の番号と写真の番号をそろえる:写真には手順と同じ番号を付けます。写真が多いときは、手順の表の横に写真の番号だけを書き、写真を別のページにまとめる形もあります。
撮影する前に、作業する人に、何のためにどの場面を撮るかを伝えて了承を得ておくと、撮影がスムーズに進みます。
手順書のデザインと形式の選び方
手順書の見やすさは、読む人がどこで、どのように読むかで決まります。 読む場所に合わせて、手順書の形を選びます。
| 読む場所・使い方 | 向く形 |
|---|---|
| 作業台の前に掲示して、作業しながら見る | 1枚にまとめた表形式。手順と急所を大きな文字で書き、写真は手順の横に置く |
| 手元に置いて、1手順ずつ確かめる | 写真付きの手順書。1ページに1つの作業 |
| 担当や部署をまたぐ業務の流れを見渡す | 業務の流れを図にしたフローチャートと、手順の表の組み合わせ |
| 毎回同じ項目を確かめる | チェックリスト(確かめた項目に印をつける表) |
どの形でも、次の点を押さえると見やすくなります。
- 1ページ(1画面)に1つの作業を載せる。
- 番号、主なステップ、急所の欄を、どのページでも同じ位置にそろえる。
- 色は、危険や禁止など目立たせたい所だけに使う。
- 余白を取り、写真と文字を詰め込まない。
- 文書番号、版、改訂日を、どのページでも同じ位置に入れる。
手順書を作るソフトは、文章が中心の業務手順書ならWord、表や写真を手順の横に並べる作業手順書ならExcel、1つの手順を1枚で大きく見せるならPowerPointのように、形に合わせて選べます。 新しくソフトを用意しなくても、社内で使い慣れたソフトで書式をそろえれば作り始められます。 ExcelとWordでの手順書の作り方と、見やすくするコツは、ExcelとWordでマニュアルを作成する方法で紹介しています。
手順を動画で伝える
手元の動き、力の入れ具合、作業の流れのように、文字と写真では伝えにくい内容は、動画にすると伝わりやすくなります。 一方で、決まった数値を確かめたり、途中の手順を探したりするには、文書の手順書のほうが向いています。 手順書を基本にして、動きを見せたい作業だけを動画にしたり、手順書から動画を開けるようにしたりと、動画と組み合わせて使えます。 手順やマニュアルを動画にするときの種類と作り方は、動画マニュアルの作り方にまとめています。
見本の作業手順書を動画にした例
上の作業手順書の見本(出荷商品の梱包)をもとに、NoLangで作った新人作業者向けの手順動画です。 目的と使う道具、起こりやすいミスと対策を確かめたあと、9つの主なステップを順に見せ、ステップごとに急所と理由をナレーションと字幕で伝えます。 最後に、いつもと違うときの対応と完了の基準を確かめます。
出荷商品の梱包の作業手順(新人作業者向け)
作業手順書の主なステップ・急所・理由をもとに、新人作業者向けの手順動画にして。いつもと違うときの対応と完了の基準も伝えて。
「このテンプレートで作る」を押すと、NoLangのホームでこの動画がお手本として開き、同じ形の手順動画を作り始められます。
手元の手順書(PDF・PowerPoint)や写真から作る
手順書のPDFやPowerPointのファイルがすでにある場合は、NoLangのホームで「資料から作成」を選びます。 「資料をアップロード」「テンプレートを選択」「指示を入力して動画生成」の3つのステップに沿って、手順書のファイルから動画を作ります。 3つ目のステップでは、作り方を「全ページ解説」「要点のみ解説」「スピーカーノート」「台本を指定」から選べます。 資料から作った動画の作例は、資料を動画にするAIのページで見られます。
手順ごとに撮った写真がそろっている場合は、ホームの「もっとみる」から「画像から」を選びます。 写真をアップロードして、使い方に「画像をそのまま使用」を選ぶと、1シーンに1枚ずつ順番に写真を入れた動画になります。
PDFやPowerPointの手順書は、NoLangにアップロードすると、ナレーション付きの説明動画にできます。 手順が変わったときは、台本を直して作り直せます。 会社での使い方はお問い合わせから相談でき、詳しい資料は下のボタンから請求できます。
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