不動産の集客方法を調べると、ホームページ、ポータルサイト、SNS、チラシ、紹介と、手段の一覧がいくつも出てきます。小さな会社や個人のエージェントには、全部を同時に回す余力はありません。どこに力を入れるかは、集めたい相手と、反響がどこで止まっているかで決まります。
この記事では、買主・借主、売主、賃貸オーナー、投資家という集めたい相手ごとの手段の選び方から始め、ホームページを中心にしたWeb集客の組み立て、ほかの手段の使い方、広告で守る決まり、集客できないときの見直し方までを順に説明します。後半では、撮影をせずに作ったエリア紹介動画の作例を、テンプレートとして紹介します。
不動産の集客は、集めたい相手で手段が変わる
不動産会社が集客の対象とする相手は、大きく4つに分かれます。住まいを探している買主・借主、持っている不動産を売りたい売主、賃貸物件の管理を任せたいオーナー、収益物件を買いたい投資家です。相手によって、探し方も、最初にたどり着く場所も、問い合わせの形も違います。
| 相手 | どう探すか | 主な入口と問い合わせの形 |
|---|---|---|
| 買主・借主 | 自分から探し、物件を比べる | ポータル、自社サイトの物件ページ、地図の検索。物件の問い合わせと内見の予約 |
| 売主 | 売ると決めるまでは探さない。決めたら会社を比べる | 地域のチラシ、売却のページ、一括査定、紹介。査定の依頼 |
| 賃貸オーナー | 管理の不満や相続をきっかけに、管理会社を探す | 管理のページ、相談会、紹介、DM。管理の相談 |
| 投資家 | 収支とリスクを、時間をかけて比べる | 収益物件のポータル、資料請求、セミナー。資料の請求とセミナーの申し込み |
住まいを探す人がどこで探しているかは、国土交通省の調査で確かめられます。令和7年度の住宅市場動向調査では、住宅を探した方法(複数回答)として「インターネット」がどの種類でも最も多く、分譲マンションで75.9%、中古マンションで67.1%、民間の賃貸住宅で62.5%でした。次に多いのは「不動産業者」で、中古マンションでは51.4%、民間の賃貸住宅では42.4%です(三大都市圏の値。国土交通省「令和7年度 住宅市場動向調査報告書」)。
買主・借主はネットで物件を探し、同時に不動産会社にも足を運んでいます。ネットで見つけてもらうことと、会社として選ばれることの両方が要るということです。売主・オーナー・投資家は、物件ではなく会社と担当者を比べて選ぶので、会社の実績と人柄が伝わる情報の比重がさらに大きくなります。
不動産会社の主な集客方法
主な手段を、届く相手と費用のかかり方で並べると次のとおりです。費用は契約や依頼先で大きく変わるので、ここでは金額ではなく、どこに費用がかかるかを示します。
| 手段 | 主に届く相手 | 費用のかかり方 |
|---|---|---|
| ホームページ(自社サイト) | すべての相手。社名や地域名で調べた人 | 制作と更新の費用、社内の手間 |
| ポータルサイト | 買主・借主、投資家 | 掲載の費用(掲載の件数や問い合わせの数で決まる契約が多い) |
| Googleビジネスプロフィール | 近くで不動産会社を探す人 | 登録は無料。写真や投稿の手間 |
| SNS・動画 | まだ探し始めていない人、地域に関心のある人 | 社内の手間。広告を出せば広告費 |
| 一括査定サイト | 売主 | 査定の依頼の件数に応じた費用(サイトとの契約による) |
| リスティング広告 | 検索している人 | 広告費(予算を決めて出す) |
| チラシ・ポスティング・DM | 地域の住人、所有者 | 印刷と配布の費用 |
| 店頭・看板 | 店の近くを通る人 | 設置と維持の費用 |
| 紹介・口コミ | 過去の顧客と、その知人 | 社内の手間 |
| セミナー・相談会・見学会 | 売主、オーナー、投資家、買主 | 会場費や準備の手間 |
全部を同時に始める必要はありません。前の節で決めた相手に届く手段から選び、その手段から来た人が最後にたどり着く場所としてホームページを整えます。次の節からは、ホームページ、ほかの手段の順に、使い方を説明します。
ホームページで集客する方法
ホームページ(自社サイト)は、ほかのどの手段から来た人も、最後に確かめに来る場所です。ポータルで物件を見た人は社名で調べ、チラシを受け取った売主は会社のことを調べてから査定を頼みます。ホームページが古いままだと、ほかの手段で集めた人をここで逃してしまいます。
ホームページの三つの役割
- 会社と担当者を確かめてもらう:ポータルやチラシで知った人が、所在地、免許番号、スタッフの顔と得意分野、実績を確かめに来ます。
- 会社として選んでもらう:売主、オーナー、投資家は、物件ではなく会社を比べます。売却の流れ、管理の内容、成約の事例、お客様の声で、任せてよいかを判断してもらいます。
- 地域の名前で検索した人の入口になる:「〇〇駅 賃貸」「〇〇市 マンション 売却」のように、地域の名前で調べた人が最初にたどり着く場所です。大手のポータルと同じ物件情報だけでは差がつきにくいので、地域に詳しい会社ならではの情報を載せます。
相手ごとに載せる内容
同じホームページでも、相手によって見るページが違います。集めたい相手のページから先に整えます。
- 物件ページ(買主・借主):写真、間取り、所在地と交通、価格や賃料と条件、周辺の環境を載せ、問い合わせや内見予約のボタンをページ内の見つけやすい場所に置きます。成約した物件や募集を終えた物件は、すぐに掲載を取り下げます。
- 売却のページ(売主):地域と物件の種類ごとに、売却の流れ、かかる費用の考え方、近くの成約事例を載せます。査定のフォームは、所在地と物件の種類など最小限の項目から始められるようにします。
- 管理のページ(賃貸オーナー):管理で引き受ける業務、空室が出たときの募集の方法、オーナーへの報告の仕方、相談の窓口を載せます。
- 会社とスタッフのページ(すべての相手):所在地、営業時間、宅地建物取引業の免許番号、スタッフの顔写真と担当する地域や物件の種類を載せます。会社を比べる売主・オーナー・投資家ほど、よく読まれるページです。
- エリアの紹介(すべての相手):駅の周り、買い物、学校や公園、通勤の便など、その街での暮らしを紹介します。ポータルの物件情報にはない、地域の会社ならではの情報です。後半の作例のように、動画にするとSNSや店頭でも使い回せます。
- お客様の声と事例:本人の了解を得て載せます。売主やオーナーが会社を選ぶときの手がかりになります。
反響を増やすための直し方
すでにホームページがあり、見られているのに問い合わせが少ないときは、次の点を順に確かめます。
- 問い合わせまでの手数:物件ページを開いてから問い合わせを送るまでに、何回タップやクリックが必要かを数えます。電話、フォーム、LINEなど、相手が使いやすい窓口を用意します。
- フォームの項目:最初の問い合わせで聞く項目を絞ります。詳しい条件は、返信のやりとりで聞けば足ります。
- スマホでの見え方:スマホで物件ページを開き、写真が見やすいか、問い合わせのボタンがすぐに見つかるかを確かめます。
- 情報の新しさ:成約済みの物件が残っていないか、価格や条件が古くなっていないかを確かめます。成約済みの物件を載せたままにすると、後で説明するおとり広告にも当たります。
- 返信の速さ:問い合わせを受けてから最初の返信までの時間を記録します。ほかの会社にも同時に問い合わせている相手が多いので、返信が遅いと先に別の会社と話が進みます。
検索から来てもらう作り方
地域の名前で検索する人に見つけてもらうには、検索する人の言葉でページを作ります。「〇〇駅 賃貸 ペット可」「〇〇市 中古マンション 売却」のように、地域名と物件の種類、目的を組み合わせて、それに答えるページを用意します。物件の一覧だけのページより、その地域の相場の動き、暮らしの様子、売却や住み替えの進め方を説明するページのほうが、地域の会社の強みを出せます。
作ったページがどの言葉で検索結果に表示されているかは、Googleが無料で提供しているSearch Consoleで確かめられます。表示されているのにクリックされていない言葉があれば、ページのタイトルと説明を、その言葉で探す人に合う内容に直します。
ホームページに動画を載せるときは、YouTubeに公開した動画をページに埋め込む方法があります。手順はYouTube動画の埋め込み方で説明しています。
更新を続ける
ホームページは、作った後の更新で差がつきます。物件の入れ替えと成約済みの物件の削除は毎週、地域の情報や事例は月に数本というように、続けられる頻度を決めて担当者を置きます。新しく書いた記事や作った動画は、SNSやGoogleビジネスプロフィールの投稿、店頭でも使い回すと、一つの素材で複数の入口に届きます。
ホームページ以外の手段の使い方
ここからは、ホームページ以外の手段を、何に使うか、ホームページとどうつなぐかを中心に説明します。
ポータルサイト
ポータルサイトは、住まいを探している人が最初に見る場所です。買主・借主を集めるなら、まず物件をポータルに載せることになります。掲載は運営会社との契約です。不動産会社向けの公式の案内によると、SUUMOは問い合わせと審査を経て掲載を始める手順を、アットホームは掲載に入会が必要なことを、それぞれ示しています。料金は、SUUMO、LIFULL HOME’S、アットホームのどの案内ページにも金額が載っておらず、問い合わせや資料で示されます。LIFULL HOME’Sは、問い合わせがあったときに課金されるプランと、掲載する件数で料金が決まるプランを案内しています。不動産ジャパンは、参加している業界団体に加入している会社なら、掲載費用・成約費用ともに無料で掲載できると案内しています(いずれも2026年10月28日に確認)。
ポータルでは、同じ地域の物件がほかの会社の物件と並んで比べられます。比べられたときに選ばれるには、写真の枚数と明るさ、間取りや周辺の情報、担当者のコメントを充実させ、情報を新しく保ちます。ポータルで物件を見た人は、社名で調べてホームページを見に来ることが多いので、同じ物件を自社のサイトにも載せ、会社とスタッフのページを整えておきます。
ポータルごとに、毎月の問い合わせの数と、そこから来店・成約に進んだ数を記録しておくと、どこに費用をかけるかを数字で見直せます。
Googleビジネスプロフィール
Googleビジネスプロフィールは、Google検索とGoogleマップに会社の情報を出すための仕組みです。Googleのヘルプによると、ビジネス情報は無料で登録でき、Googleアカウントでオーナー確認をすると、検索とマップに情報が表示されます。確認の方法(電話、メール、ビデオ通話、郵送など)は、Googleが業種や地域に応じて決めます。
店舗のある不動産会社は、店舗の住所で登録します。店舗を持たず顧客のところへ出向く場合は、拠点の住所で登録して住所を非表示にし、サービスを提供する地域を指定します。Googleのガイドラインは、医師や弁護士と並んで不動産仲介士を「個人専門家」の例に挙げており、条件を満たせば、会社とは別に専門家本人のプロフィールを作れます。ただし、住所を借りているだけでその場所で営業していないバーチャルオフィスは登録できません(2026年10月28日にGoogleビジネスプロフィールのヘルプで確認)。
登録したら、外観と店内、スタッフの写真を載せ、営業時間を正しく保ちます。投稿では、お知らせや新しい物件、相談会の案内を写真や動画つきで出せます。口コミへの返信は、オーナー確認をした後にできます。口コミと引き換えに割引や特典を渡すことは、Googleのポリシーで禁じられています。成約した顧客には、QRコードやリンクを渡して口コミをお願いします。
Googleビジネスプロフィールに載せる動画は、30秒まで、75MBまで、720p以上という条件があります。店や施設を紹介する短い動画の作り方は、店舗紹介動画・施設紹介動画の作り方で説明しています。
SNSと動画
SNSは、まだ物件を探し始めていない人に、会社と地域を知ってもらうための手段です。物件の写真や内見の様子、街の暮らし、スタッフの人柄など、ポータルの物件情報では伝わらないものを見せます。投稿した物件や地域の紹介から、ホームページの物件ページや問い合わせへつなぎます。
どのSNSにどんな動画が向くかはSNS動画の作り方、TikTokでの運用の組み立て方は、不動産会社を例にした計画があるTikTokマーケティングの始め方、YouTubeで集客する方法はYouTubeマーケティングで詳しく説明しています。
SNSに物件を載せるときも、後で説明する広告の決まりに沿って書きます。価格や交通、取引の条件を正しく書き、成約した物件の投稿は消すか、成約済みと分かるようにします。
一括査定サイトとリスティング広告
一括査定サイトは、売却を考えている人が、複数の会社にまとめて査定を頼むサイトです。売主の問い合わせを早く得られる一方で、最初からほかの会社と比べられます。査定の依頼が来たら早く連絡し、査定額の根拠を近くの成約事例で説明できるように準備しておきます。
リスティング広告は、検索した言葉に合わせて検索結果に出す広告です。出す言葉を「地域名+売却」「地域名+賃貸+条件」のように絞り、広告から開くページは、その言葉で探す人に合うページ(売却の言葉なら売却のページ)にします。
チラシ・店頭・紹介
チラシのポスティングやDMは、まだ検索していない地域の所有者に届く、数少ない手段です。売主を集めるときに力を発揮します。「売却物件募集」だけを書くより、近くの成約事例や、相続・住み替えの相談会の案内を載せたほうが、まだ売却を具体的に考えていない所有者にも読まれます。「チラシお断り」の表示がある家には入れません。
店頭の物件の掲示や看板は、店の近くを通る人に会社を知ってもらう目印です。店の外に看板を出すときは、自治体の屋外広告物の決まりを確かめます。
紹介と口コミは、費用をかけずに、信頼が先に伝わった状態の相手と会える手段です。成約した後も、定期的に連絡を取り、住み替えや売却、知人の紹介のときに思い出してもらえる関係を続けます。
売却や相続、空き家の相談会を開くと、売ると決める前の所有者やオーナーと会えます。そこで会社と担当者を覚えてもらうと、後の売却や管理の相談につながります。
広告で守る決まり
不動産の広告には、宅地建物取引業法(宅建業法)と、業界の自主ルールである「不動産の表示に関する公正競争規約」による規制があります。公正競争規約は、顧客を誘うために事業者が行う広告を対象にしており、インターネットの広告、チラシやDM、看板、新聞・雑誌などが含まれます。不動産公正取引協議会連合会は、ホームページやポータルに載せる物件の情報も広告に当たると示しています。SNSに載せる物件の情報も、同じ決まりに沿って書きます。
宅建業法の広告の決まり
- 誇大広告の禁止(第32条):物件の所在、規模、環境、交通の便、代金や賃料などについて、事実と著しく違う表示や、実際よりも著しく良い・有利だと誤解させる表示をしてはいけません。
- 広告を始める時期(第33条):工事が終わる前の宅地や建物は、開発許可や建築確認などを受けた後でなければ広告できません。
- 取引態様の明示(第34条):広告では、自社が売主なのか、代理なのか、媒介(仲介)なのかを明示します。
公正競争規約で確かめること
- おとり広告の禁止:存在しない物件、成約済みなどで実際には取引できない物件、取引する意思のない物件を広告してはいけません。不動産公正取引協議会連合会のガイドラインは、インターネットの広告は最長でも2週間ごとに更新し、その間に成約が分かった物件はすぐに削除するよう求めています。
- 徒歩の所要時間:徒歩の時間は、道路の距離80メートルにつき1分として計算し、1分未満の端数は1分に切り上げます。
- 写真と動画:物件の写真や動画は、取引する物件のものを使います。建築中で撮れないなどの事情があるときに限り、条件を満たす別の建物の写真や動画を、別の建物であることを示して使えます。CGや完成予想図は、その旨を示して使います。
- 使い方に条件がある言葉:「最高」「格安」「完全」「日本一」「厳選」「完売」などの言葉は、裏付けとなる資料がなければ使えません。「新築」は、工事の完了から1年未満で、まだ誰も住んでいない物件に限ります。
- 必要な表示事項:物件の広告には、広告主(会社名、所在地、電話番号、免許番号など)、物件の所在地や規模、価格や賃料などの取引条件、交通などの表示が求められます。物件の種類ごとの一覧は、不動産公正取引協議会連合会のサイトに別表として載っています。
条文と規約は、宅地建物取引業法(e-Gov法令検索)と、不動産公正取引協議会連合会の公正競争規約のページで確かめられます(2026年10月28日に確認)。迷う表示は、所属する業界団体や公正取引協議会に相談します。
小さな不動産会社・個人エージェントの始め方
人手の少ない会社や個人のエージェントは、手段を増やすより、地域と相手を絞って、一つずつ積み上げるほうが続きます。次の順で進め、各段階の「次へ進む目安」を満たしてから、次の段階に移ります。
- 1. 地域と相手を決める:「〇〇駅から歩ける範囲の中古マンションの売買」「〇〇市のファミリー向け賃貸」のように、地域と物件の種類、相手を一つ決めます。次へ進む目安は、ホームページの最初の一文で、何の会社かを言い切れることです。
- 2. Googleビジネスプロフィールを整える:オーナー確認を済ませ、写真と営業時間を載せます。次へ進む目安は、社名と地域名で検索して、自社の情報が正しく出ることです。
- 3. ホームページの土台を作る:会社とスタッフのページ、問い合わせの窓口、決めた相手のためのページ(物件、売却、管理のどれか)を用意します。次へ進む目安は、スマホで開いて、問い合わせのボタンまで迷わずに進めることです。
- 4. 最初の問い合わせが来る手段を一つ選ぶ:買主・借主ならポータル、売主なら一括査定か地域のチラシ、というように、相手が実際にいる場所に一つだけ出します。次へ進む目安は、毎月の問い合わせの数と、そこからの来店・成約の数を記録できていることです。
- 5. 地域の発信を続ける:エリアの紹介、成約事例、相談会の案内を、ホームページ、SNS、Googleビジネスプロフィールの投稿で発信します。一つの記事や動画を複数の場所で使い回すと、少ない人手でも続けられます。
- 6. 紹介が生まれる仕組みを作る:成約した顧客への連絡の時期を決め、口コミのお願いと、知人を紹介してもらう声かけを続けます。
会社に所属して働くエージェントが、自分のSNSやブログで会社の物件を紹介するときは、取引態様や会社の情報の書き方を、所属する会社に確認してから投稿します。
投資用不動産の集客と、賃貸オーナーの集客
投資家と賃貸オーナーは、どちらも物件ではなく会社を比べて選ぶ相手です。住まいを探す人とは、集め方の組み立てが変わります。
投資家を集める
投資用の物件を探す投資家は、住まいを探す人とは比べ方が違います。利回りや収支、空室や修繕のリスク、売る会社の実績を、時間をかけて比べます。そのため、一度の問い合わせで決まることは少なく、資料の請求、セミナーへの参加、個別の相談と、段階を踏んで関係を深めていきます。
- 入口を用意する:収益物件を扱うポータルへの掲載に加えて、自社サイトに「初めての不動産投資」「物件の選び方」「融資の進め方」など、検討の段階に合わせた記事と、まとめて読める資料を用意します。資料の請求を、最初の接点にします。
- 関係を続ける:資料を請求した人やセミナーに来た人には、新しい物件の情報や市場の動きをメールで送り続けます。セミナーはオンラインで開くと、遠方の投資家にも参加してもらえます。
- 会社を信頼してもらう:販売や管理の実績、担当者の経歴、物件の収支の前提(想定の賃料、空室率、費用)を、根拠とともに示します。
投資用の物件の勧誘では、宅建業法第47条の2で、利益が出ることが確実だと誤解させるような断定的な言い方が禁じられています。「必ず儲かる」「家賃収入が保証される」と受け取られる表現は避け、収支の見込みを示すときは、前提の条件と変動のリスクを一緒に伝えます。
管理を任せてくれるオーナーを集める
賃貸物件の管理を任せてくれるオーナーは、今の管理会社への不満や相続をきっかけに、管理会社を探し始めます。管理のページで、引き受ける業務と、空室が出たときの募集の方法、報告の仕方を具体的に示します。相続や空室の相談会、管理している物件の近くの所有者へのDMで接点を作り、ホームページの管理のページへつなぎます。
集客できないときの見直し方
集客がうまくいかないと、新しい手段を足したくなります。その前に、反響までのどの段階で止まっているかを数字で確かめます。止まっている段階によって、直すところが違うからです。
| 段階 | 見る数字 | 見直すこと |
|---|---|---|
| 見つけてもらう | 検索での表示回数、ポータルの閲覧数、マップでの表示 | 地域と相手の絞り方、掲載先、ページの言葉 |
| 問い合わせてもらう | ページを見た人のうち、問い合わせた人の割合 | 写真と情報の量、価格や条件、問い合わせの手数とフォーム |
| 来店・内見につなぐ | 問い合わせのうち、来店や内見に進んだ数 | 最初の返信の速さと内容、成約済み物件の削除漏れ |
| 成約につなぐ | 来店や内見のうち、成約した数 | 提案の内容、紹介できる物件の数、比べられたときの強み |
ホームページの数字は、Search Consoleと、アクセス解析ツール(Googleアナリティクスなど)で見られます。Googleビジネスプロフィールは、パフォーマンスの画面で、プロフィールが見られた数や、電話、ウェブサイトへのクリックなどの数を確かめられます。ポータルや一括査定、チラシからの問い合わせは、受けた問い合わせを手段ごとに記録して数えます。
よくある失敗は、次のようなものです。
- 手段を増やしすぎて、どれも続かない:始めたSNSの更新が止まったまま残ると、かえって会社が動いていない印象を与えます。続けられる数に絞ります。
- 情報が古い:成約済みの物件や古い価格が残っていると、問い合わせても取引できず、信頼を失います。おとり広告にも当たります。
- 問い合わせの数だけを見ている:問い合わせが多くても、来店や成約に進まなければ、費用は回収できません。手段ごとに、成約に至った件数を比べます。
- 誰に向けたかが決まっていない:買主にも売主にも投資家にも同じ情報を出すと、どの相手にも響きません。最初の節に戻り、相手を決め直します。
作例:エリア紹介動画をホームページとSNSで使い回す
ホームページの節で、地域の会社ならではの情報としてエリアの紹介を挙げました。文章と写真のページに動画を一本添えると、同じ内容をSNSや店頭でも使い回せます。
次の動画は、NoLangで作った1分13秒の横型のエリア紹介動画です。架空の街「風見ヶ丘」を、朝6時半から夜、週末まで時刻の順に紹介し、最後に物件情報への案内で締めます。撮影した写真や映像は使わず、街の画像や短い映像は生成して作りました。
街の暮らしを一日でたどるエリア紹介動画
架空の街「風見ヶ丘」のエリア紹介動画を横型で。朝6時半から夜まで時刻の順に、通勤のしやすさ、商店街、子育て、桜並木の遊歩道、週末の朝市を紹介し、最後に物件情報へ案内して。
作例の組み立て
この動画は、住まいを探す人が知りたい暮らしの情報を、一日の時刻の順に並べています。
- 冒頭(0〜10秒):朝6時半の静けさと「都心まで22分」を並べて、どんな街かを最初に伝えます。続けて街の名前を出します。
- 朝と通勤(10〜21秒):川沿いの遊歩道と駅前のパン屋、始発駅で座って通勤できることを見せます。
- 昼(21〜36秒):商店街の店の数と、駅から歩ける範囲にある保育園と小学校の数を、画面の文字で見せます。
- 夕方と夜(36〜55秒):桜の咲く緑地の遊歩道や、街灯の続く静かな並木道など、暮らしのゆとりを伝える場面は、文字を減らしてゆっくり見せます。
- 週末(55〜61秒):駅前広場の朝市と、丘の上の広場から見える海を見せます。朝市の開催日は画面の文字で添えます。
- 締め(61秒〜):地図に駅、商店街、学校、緑地を示して「すべてが、歩ける距離に」とまとめ、物件情報へ案内します。
数字は画面の文字で大きく出すと、音を消して見る人にも伝わります。実在の街で作るときは、駅までの徒歩の時間や通勤の時間、店や学校の数を確かめてから入れます。物件の広告として出す動画では、徒歩の時間を80メートル1分で計算するなど、広告の決まりに沿って表示します。
一本の動画を使い回す場所
- ホームページ:エリア紹介のページと、その街の物件ページに載せます。YouTubeに公開してページに埋め込む方法は、YouTube動画の埋め込み方で説明しています。
- SNS:縦型の画面が中心のSNSには、縦型(9:16)で作り直した動画を出します。
- Googleビジネスプロフィール:動画は30秒までなので、場面を絞った短い版を作って載せます。
- 店頭:店内のモニターで流すと、来店した人に街の暮らしを見てもらいながら話を進められます。
自分の会社で作る
作例と同じ組み立てで自社の地域の動画を作るときは、作例の下にある「このテンプレートで作る」を押します。NoLangのホームが開き、作例の動画がお手本にセットされます。
- 1. 地域の情報を書く:「動画の生成指示」の欄に、街の名前と、紹介したい場所(駅、商店街、学校、公園など)、通勤の時間や店の数などの数字、最後に案内する先(物件ページ、店舗)を書きます。
- 2. 写真や資料を添付する:自社で撮った街の写真や、エリアの資料があれば、「追加設定・添付」の「ファイルをアップロード」から添付します。
- 3. 生成する:「動画を生成」を押します。
できあがったら、音を消して再生し、地名、時間、数字に誤りがないかを確かめます。物件の広告として使う動画は、前の節で説明した広告の決まりに沿っているかも確かめます。
エリア紹介のほかにも、物件資料のPDFやPowerPointのファイル、物件の写真を添付して、物件紹介や会社案内の動画を作れます。NoLangを会社で使う方法はお問い合わせから相談でき、詳しい資料は下のボタンから請求できます。
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